2018.11.29
ようこ鍼灸院は8割以上のお客様が妊活の鍼灸でお越しになっています。
そしてその半数以上が30代後半~40代のお客様です。
高齢になると不妊治療を受けても妊娠しにくく、鍼灸に体質改善を期待されるお客様が多いです。
というわけで、今日は、高齢になるとどうして妊娠しにくくなるのか?
また、鍼灸でできる高齢不妊の対処法をつづります。
毎回の排卵ごとに、妊娠のチャンスがあるとお考えの方は、どのくらいおられるでしょうか?
実は妊娠のチャンスはそんなに多くはありません。20代の健康な女性の排卵のうち50%は妊娠できない卵子の排卵であると言われているんです。
つまり20代の健康な女性で、1年間で12回排卵している方でも、うち6回しか妊娠のチャンスはありません。
そして、この妊娠できる卵子が排卵される割合は、年齢を重ねることで減っていきます。
40歳の女性の妊娠できる卵子の排卵は、年間1~3回と言われています。
また、高齢になると流産率が増加することも知られています。
体外受精や顕微授精では、採卵と呼ばれる卵子を取る処置で複数個の卵子を取って、
治療1回当たりの妊娠率を高めようとします。
これらの不妊治療では、ホルモン剤を注射したり服用したりして、卵巣を刺激し複数個の卵子を育てていきます。
ショート法やロング法、アンタゴニスト法などの方法は、
高刺激法と呼ばれ、高刺激法の体外受精では、10個ぐらいの卵子を採ることを目指します。
しかし高齢になると、卵巣の予備能の低下が進んでいることも多く高刺激法をためしても
1~3個の卵子しか採卵できない場合や、もう少し緩やかな卵巣刺激で採卵をする
低刺激法をされる方がたくさんおられます。
多くの高齢の方は、1度の採卵でとれる卵子が少なく、卵子の質も低下する場合が多く
不妊治療で妊娠する確率も低下します。
妊でお悩みのかたで、採卵数が少ないという場合は、胚盤胞になりにくいという場合は、
卵巣にたいするアプローチが必要不可欠です。
「鍼を特定の部位、深さに刺すことによって、子宮動脈の血管抵抗を有意に減少させた」(※1)
との報告があり、当院でもこの方法により、
採卵できる卵子の数の増加したり、胚盤胞が以前よりたくさん得られたなどの経験をしています。
また、不妊のお悩みにたいする鍼灸では、自律神経の調整や、ホルモン分泌に調整も重要です。
自律神経系やホルモン系などのように全体のバランスを整えたい場合は、
体を部分で切り分けて分けてみていく西洋医学でなく、体全体を総合的にみていく鍼灸が力を発揮します。
ツボに鍼やお灸をすることで、体全体のバランスを整える手助けをしながら、妊娠しやすい体づくりをしていきましょう。
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<引用>
(※1)Chen BY. Acupuncture normalized dysfunction of hypothalamic-pituitary-ovarian axis. Acupuncture and Electro-Therapeutics Research, 1997, 22:97–108.